防犯カメラの設置・付け方は、設置意図により変化します。これは設置位置により天井や壁面の材質が異なるためです。
カメラの設置イメージは既に持っていても、どのように取り付けを行うかは調べたりしてもなかなか見当たりません。また、工法によっては設置イメージ場所には取り付けができない場合もあります。
今回は屋内に絞って材質ごとの施工方法についてご紹介いたします。
屋内に取り付ける
今回は屋内に取り付けを行う際に設置することの多い材質3つをピックアップして工法説明していきます。
1. 石膏ボード
主に天井に使う材質でオフィスのほとんどやマンションのエントランス等に用いられることの多い材質で、吉野石膏製の「ジプトーン」という商品名で呼ばれることもあります。
2. 鉄骨
倉庫や工場等に用いられることの多い材質で、比較的に天井の高い施設ですと鉄骨にカメラを取付ける傾向が多くあります。
3. コンクリート
RCとも言われる材質ですが、住宅施設等に用いられることが多く、昨今おしゃれ物件としてコンクリート打ちっ放しの部屋を目にすることも増えています。
また、中規模や大規模マンション等にも採用されていることのある材質です。
天井(石膏ボード)に取り付ける
屋内の天井は石膏ボードを複数枚つなぎ合わせて天井を作っている事が多く、防犯カメラは配線の敷設を終えた後に設置作業を行います。
石膏ボードにはケーブル接続部を天井内に収納するため開口を行う必要があり、カメラを固定する際にはボードアンカーと言う材料を使用することが多いです。
ボードアンカーを使用する場所は軽量鉄骨などの下地では使用することができないため、石膏ボードの端はカメラの取り付けができないことがあります。
ボードアンカーには天井用だけでなく壁面用もありますが、荷重に向き不向きがあり耐荷重も決まっているため、カメラに適した材料の選定が必要になります。
カメラ落下防止のため無理なカメラ設置を行わないことが重要です。
鉄骨に取り付ける
倉庫や工場にカメラを設置する際は、天井部や支柱となる鉄骨にカメラを設置することが多くありますが、この場合は鉄骨に直接カメラを固定することはほとんどしません。
それは所有者様の大事な資産の構造耐力上主要な部分に穴を開けることは、決して好ましいことではないからです。
そのため、金属製の挟み込み金具を使用して固定することが多くなります。鉄骨の建物は外気温や湿度を加味し、半屋外と見なして腐食の起こりづらい材質で施工を行なうのが適切です。
コンクリートに取り付ける
建物自体が古いと、屋内がコンクリートで仕上がっていることがありますが、躯体に加工を加えることは構造耐力の問題があるため、慎重に取り付けを行わなくてはなりません。
カメラを取り付ける際には、ビスの長さ程度の下穴を開ける必要があります。ドリルで下穴を開けてコンクリートに直接カメラを挟んでビスを打ち込むことでカメラを固定できます。
コンクリートが割れてしまわないように、ビスの経よりも細いサイズで下穴を開けることが重要で、ビスの材質は錆びないようステンレスを使用します。
まとめ
・設置、施工イメージを掴み、建物へのダメージを軽減できる
・防犯カメラを取り付ける天井や壁面の材質を確認し、最適な取り付け方法を理解する
・安全かつ安定して、カメラシステムを動かせる施工技術を知る