病院で防犯カメラを導入する理由と注意点

病院で防犯カメラを導入する理由と注意点

病院は安心できる清潔な場所で、犯罪が起こるような場所ではないと思う方がほとんどではないでしょうか。

しかし、不審者による犯罪や薬剤の盗難、カルテの改ざんや異物の混入等の事件が少なからず実際に発生しています。

今回は、様々な年代、属性の方が数多く集う施設である病院で、防犯カメラがどのように役立つのか、導入時・運用する際の注意点を解説します。

病院における防犯カメラの利用目的

比較的大型な施設で多くの人々が出入りする病院は、通院者・スタッフ・業者・お見舞い来院者など不特定多数の人々が出入りします。

よって、病院内において犯罪行為やトラブル発生を防ぐために防犯カメラは必要な設備の一つです。

外部からの侵入対策

だれでも自由に出入りできる病院は、入院患者さんの見舞いを装えば簡単に病室に入り窃盗などができてしまいます。
また通常の入り口だけでなく緊急搬送の出入口など多くの侵入経路があるため、院内の受付を通らずに侵入されてしまう場合もあります。

病室も相部屋の場合、施錠されておらずカーテンで視野性が悪いため、入院患者さんの私物や金品が簡単に盗めてしまうため、警戒が必要です。

警視庁の調査データによると病院に関する犯罪のうち侵入者による犯行がこちらは防犯カメラの普及もあって、2006年~2016年の10年間で2,400件から700件と大幅に減少しています。

通院者同士のトラブル防止

通院者は呼ばれるまでは待合室で待機することになり、長時間の待機であれば、お手洗いや電話などで席を急いで発つ際に荷物の忘れ物が置き引きに合う可能性があります。

また、老若男女問わず訪れる施設で不注意でぶつかって転倒などのケガや治療中の患部を新たに損傷する場合もあるためトラブルが発生しやすいです。

通院者が安心できる環境づくりにも防犯カメラの設置が有用です。

容態変化の早期発見や巡視の負担とリスクを軽減

入院患者によっては生命に関わる問題が前触れもなく発生する場合もあります。
特に新生児室は、体温調節や呼吸、免疫機能など様々な面で未熟なため、過度な入退室による室内の変化から赤ちゃんを守るために防犯カメラが設置されます。

また昨今の感染症における入院においては、感染力を考慮すると患者さんだけでなく医療従事者の方との接触を極力減らす必要があるため、直接病室に向かうのではなく防犯カメラを使用してナースステーションで様子を確認することで院内感染の予防につながります。

防犯カメラを設置する上で気をつけるポイント

防犯カメラの設置は院内におけるトラブルを防止、あるいは早期解決として有用ですが、新たに生じる以下の懸念点が発生します。

肖像権の侵害
撮影された映像を第三者に見せたり、使用されたりした場合、肖像権の侵害にあたるのではないか
守秘事項、個人情報の漏えい
通院理由や入院理由など、他人に知られたくないようなデリケートな情報が録画で記録されているため、
管理がずさんだとその情報が外部に漏えいしてしまうのではないかという不安
行動、移動の自由
行動が24時間監視されていると感じてしまい、通院者の行動や移動が制限されてしまう可能性

これらのトラブルを防ぐために、防犯監視カメラの利用目的をより明確に決めておく必要があります。

カメラの利用目的や「いつ・だれが・どんな時に映像を見て、データを管理するのか」運用規定を作成し、スタッフに対して教育および、閲覧権限のあるスタッフには個人情報となる映像データの管理方法について説明しましょう。

さらに、患者やスタッフなど被記録者から映像の開示を求められた際に、どのような方法で開示を行うのか仕組みを作ることも大切です。

病院内に設置する防犯カメラの種類

防犯カメラの形の種類は大きく分けてバレット型・ドーム型があり、それぞれのメリットとデメリットを知り、カメラを選定していく必要があります。

バレットカメラは威圧感や存在感があるので、犯罪の抑止効果を期待できます。
デメリットとしてはカメラがとらえている向きが判別できるので、患者さんやスタッフに心的なプレッシャーを与えてしまいます。
よって、バレット型カメラはイタズラや不審者の侵入抑止として駐車場や施設の出入口の設置がおすすめです。

次にドームカメラですが、天井に設置することで違和感が少なく、景観を損ねることなく設置できることが魅力の一つです。
デメリットとしては侵入者に威圧感を与えられるような形ではないため、不審者や侵入者への抑止効果が薄れることです。
そのため、ドーム型カメラは通院患者や見舞い来院者、医療従事者がストレスを感じにくいように受付や待合室、共用部の廊下などへの設置がおすすめです。

防犯カメラを設置するなら・・・

病院で防犯カメラがどのように役立つかを解説してきましたが、いざ防犯カメラを実際に導入する際にどのような業者にお願いすればいいのでしょうか。

大抵は病院とお付き合いのある内装業者さんや電気工事会社さん、あるいは警備会社さんに相談すると思います。また、複数の業者から見積もりを依頼し内容を精査したくても、なじみの薄い防犯カメラについて何が必要で何が不要なのか、あるいは自分の病院には何が適切なのか不明な点が数多くあると思います。

そのような時は、製品知識と施工実績の豊富なデジタルマックスジャパンへぜひご相談ください。

製品の選定と提供はもちろん、システムや運用設計、施工、保守サポートまで一括で提供できるので初めての導入でも、入れ替えでも安心してご利用できるサービスを展開しております。

まとめ

今回のまとめはこちらです。
病院は人の出入りが多く、誰でも侵入できてしまうため院内において入院患者の犯罪が発生する
設置だけでなく、目的やどのような場合に映像を確認するか運用規定を定め、安心できる環境をつくる
侵入やイタズラの抑止にはバレット型カメラ、施設内には調和がとれるドーム型カメラの設置がおすすめ

防犯監視カメラカテゴリの最新記事