「自宅のペットの様子が知りたい」
「子どもがちゃんと帰宅しているか心配だ」
「なかなか会いに行けない両親が元気にしているか知りたい」
「祖父母や両親を介護していて不在の間の様子が知りたい」
など自分が不在の間、自宅で気になることがたくさんあるかと思います。
外出先でも自宅の映像を確認したり、音声で会話したりでき、とても便利なので見守りカメラの需要が伸びています。
しかし、便利な一方できちんとセキュリティ性を保たないと思わぬ犯罪に巻き込まれる可能性があります。
そこで今回は、見守りカメラが人気な理由と使用する際の注意点についてご紹介します。
便利な見守りカメラが人気の3つの理由
近年、共働き世帯が増え、家を空けている時間が増えてきています。
子供が無事に帰宅しているか、ご高齢のご家族が転倒などの怪我をしていないか、ペットがどんな様子か心配という方が見守りカメラを利用しています。
また、防犯カメラだと周囲の目が気になる戸建て住宅や、そもそもオーナーや管理会社の了承を得にくい賃貸住宅において防犯カメラの屋外設置が難しい場合に、防犯用屋内カメラとして室内に簡易で設置する場合もあります。
では、このようなケースのなかで見守りカメラが人気の理由を3つご紹介します。
カメラの設置が簡単
従来の防犯カメラはセキュリティの観点から誰でも簡単には触れられない高さに設置するため、個人で取り付けするには費用や取り付けの面から見て設置難易度の高いものでした。
しかし、見守り用途であれば、屋内の棚や机、あるいは床に置くだけで簡易で設置できるため、お住いの住宅に穴開け等の工事が最小限でコストを抑えて導入できます。
見守り用カメラの多様な機能
見守り用のカメラはただ映像が映るだけでは不十分です。ペットや子供であればカメラの撮影可能範囲内から移動してしまい、様子が確認できなくなる可能性もあります。また、映像だけでは異変に気付くために情報が足りない場合もあります。
そこで、見守りとして有用な機能をいくつかご紹介します。
・PTZ(パン・チルト・ズーム)機能・・・レンズの向きを上下左右に動かすことができズーム機能もついているので、幅広い範囲を撮影可能
・音声録音機能・・・映像だけでなく音声の録音も可能
・SDカード録画機能付き・・・microSDカードなどをカメラに搭載でき、録画ができるため過去の様子も確認することが可能
スマホやタブレットでいつでも映像を確認できる
見守りカメラの一番のポイントとしては、遠隔でスマホやタブレットから映像を確認できる事です。
一般的にご自宅のインターネット回線を経由することで、スマホの専用アプリから映像の閲覧ができます。
ご自宅の見守りだけでなく、一般の法人においても遠隔監視は需要が高く、見守りカメラを管理目的で設置を考える企業もあります。
遠隔で映像が確認できるカメラは、便利な一方で大きなリスクもある
便利な一方で、気を付けなくてはならない点がありますが、とくに遠隔で映像を確認する場合、大きなリスクが生じます。
それは第3者に映像を見られてしまうかもしれないということです。
実際に発生した事件をいくつかご紹介します。
日本全国1500台の防犯カメラが丸見え!?
2016年、ロシアのとあるサイト上で世界中の防犯カメラおよそ1万5000台の映像が流出しました。
その内の1割が日本全国に設置された1500台のカメラも含まれ、その中には自宅や施設内と思われる映像もあり、大きなニュースになりました。
こちらは見守りカメラではなく、防犯カメラですが遠隔監視を利用し、インターネットに接続しているという点では共通しているので、見守りカメラでも同様にリスクがあります。
不正アクセスした不審者が見守りカメラから子どもに呼びかける事件
アメリカのミシシッピ州に住む一家の子ども部屋に設置していた見守りカメラに何者かが不正アクセスし、スピーカー機能を使って8歳の女の子に話しかける事件が発生しました。
見守りカメラを設置してからわずか4日後に不正アクセスされ、女の子に対し「君の親友、サンタクロースだよ」と男の声が話しかけました。その男は嫌がらせをし、部屋をメチャクチャにするように女の子をそそのかしたといいます。
このように、何者かが見守りカメラに不正アクセスし監視や暴言を浴びせるといった事件も発生しています。
不正アクセスなどのリスクを回避するには
見守りカメラに限らず監視カメラも同じですが、不正アクセスされてしまうのは安易なパスワード設定が原因です。
「設定が面倒だから」「パスワードを覚えられないから」と言う理由で初期パスワードやIDをそのまま利用するケースや、別のアカウントやサービスでパスワードを使い回していることがあり、そうした情報が漏洩し悪用されて、不正アクセスに繋がるケースもあります。
パスワードの対策は手間ではあるものの、比較的簡単に行えるので必ず対策するようにしましょう。
また、通常のインターネット回線を利用することも映像流出のリスクが高く、VPNなどセキュアな回線を利用するのも一つの手です。
「見ているのは自分だけだから平気だろう」と甘い考えを持ったままセキュリティ対策を蔑ろにすると、かえって危険に晒される結果になってしまいます。
パスワードの定期的な変更やそもそもセキュリティ性の高いシステムを導入するなど対策が重要です。
まとめ
・防犯カメラのような犯罪対策よりも人やペットを見守ることに特化し、設置がお手軽なものが多い
・製品機能としてPTZ(パン・チルト・ズーム)機能、録画対応機能、スピーカー機能があると便利
・便利な反面、パスワード設定やセキュリティ対策をしないと誰かに悪用される場合がある