防犯カメラ・監視カメラとは?使い方と業界について

防犯カメラ・監視カメラとは?使い方と業界について

現在、街を歩けば至るところに防犯カメラ(監視カメラ)を目にするようになりました。従来は銀行や公共交通機関、オフィスや店舗、集合住宅におけるカメラの設置が一般的でしたが、防犯意識の向上と、各メーカーの企業努力やネットショッピングの普及で一般のご家庭でも気軽に購入できるようになりつつあります。

そこで今回は、身近になっていく防犯カメラは果たしてどのようなものなのかお伝えします。

防犯カメラとはどんなものなのか

防犯カメラは、常に人の目で確認することが困難な場所や時間帯に、人の出入りなど撮影するものとして幅広く利用されています。

有事の際に映像を証拠として使用できるだけでなく、撮影した映像を確認して施設や設備の状況を把握することで問題解決ツールとしての役割を果たしてくれます。
また、防犯カメラの存在自体が犯罪や不正に対する抑止効果も期待できます。

防犯カメラの必要性について

そもそも防犯カメラはどんな使い方がされるのでしょうか。
ここでは防犯カメラがもたらす効果に触れ、必要性についてご紹介いたします。

① 「事件を未然に防ぐことにつながる」

先程お話したような防犯カメラは犯罪の証拠を残すという活用だけでなく、パトロールのような犯罪抑止効果が期待できます。
街角をはじめ、オフィスや店舗、幼稚園など至るところに防犯カメラが設置されています。

警視庁では繁華街での防犯対策として、平成14年から街頭防犯カメラシステムを導入しています。発表資料によると、防犯カメラの導入後、犯罪認知件数(警察等によって犯罪の発生が確認できた件数。発生件数ともいう)は平成14年に3,500件あったのに対し、平成30年にはその半分以下の1,500件と著しく件数が減り、防犯カメラに効果があるのが分かります。
もちろん万が一の際も録画再生で検挙につながるケースも多く、二次災害防止につながります。

② 「時間・コストの削減」

実際に建設関係の企業の現場所長さんからご相談として、複数の現場を統括して管理する際に、各現場が離れたところに位置しているため毎回現場を行き来していては時間もコスト掛かってしまうという課題があり、防犯カメラを使って何かできないかというお話をいただきました。

そこで現地に行かなくても1つの拠点から状況を確認できるように複数の現場を一括管理し、ライブ映像や録画映像が離れた場所からでも見られるようにしました。

その結果、今まで電話でのやり取りの為、想像で話すしかなかったことや言葉だとなかなか状況を把握しづらかったものが、今実際に起きている状況をリアルタイムで確認し、指示が出せることでマネージメントの効率を上げることが出来たと非常にご好評をいただきました。
この活用方法は複数の店舗を運営する企業、敷地の広いお寺や神社、自宅から離れた場所のマンション・アパートオーナーさんや管理会社さんにも効果的です。

③ 「マネジメントによる意識改革」

カメラの設置は、従業員の防犯や業務に関する意識改革にもつながります。
例えば、働き方改革の一環として19時までには全員退社するという会社の方針として進めても、現実はなかなか仕事が終わらないということで残業する社員がいるかもしれません。
防犯カメラを設置し、会社内の映像を確認することで、19時以降も会社に残っている人へ退社を促します。
防犯カメラを導入することで会社の方針を進めるだけでなく、効率的に業務を進めなければという意識の改善として使用されます。

幼児教育施設における活用事例として、マイクを内蔵したものを教室に設置し、保護者の方が別室で我が子の自然な姿が確認できるとともに、転倒などのケガが発生した際の客観的な状況把握や事故の再発防止に向けてスタッフに共有することが可能です。

また、小売り店舗であれば、「レジで映像を見て不審な動きをしていたら声掛けをする。」という決め事を作ることで、万引きやイタズラに対して意識的に対策することで未然に防ぐことに繋がります。

業界・メーカーについて


防犯カメラのメーカーと言われて、皆さんはいくつ思い浮かぶでしょうか。
「防犯カメラ=セキュリティ」だから警備会社が真っ先に思い浮かぶ人も多いと思います。確かに警備会社でも取り扱っていますが、正確にはメーカーとは呼びません。

日本の防犯カメラメーカーとしてはパナソニック、日立、三菱、TOA、ビクター(JVCケンウッド)などがあります。

MFNE社の発行するa&s International誌による世界のセキュリティメーカーのランキングTOP50(2020年のランキング、2019年の製品売上実績)を見てみると、1位ハイクビジョン(Hikvision)、2位ダーファ(Dafua)と中国のメーカーが上位にランクインしています。
ハイクビジョンはここ5年以上連続で1位の企業で、上位10社で見ても4社が中国メーカーですので、いかに中国メーカーがセキュリティ業界を牽引していることがうかがえます。

一方、日本メーカーですと11位にマンションのオートロックなどで多く採用されているアイホン(インターホン)や25位のタムロン(カメラレンズ)がランクインしていますが、先ほど述べた防犯カメラ日本シェア1位のパナソニックや日立、三菱といった日本メーカーの名前はありません。

出典:a&s JAPAN
a&s セキュリティ 50 – 世界のセキュリティ業界と市場の年次レビューとプレビュー (asmag.com)

日本のメーカー

有名なのはパナソニックや日立、三菱といった皆さんもよくご存じのメーカーです。

特にパナソニックは防犯カメラ業界における国内最大手としてプライスリーダーの役目を担っています。
日本メーカーの価格帯としては後述するヨーロッパやアジアメーカーの中間に位置しており、特徴としては1つの機種を長く生産している点です。部分的なマイナーチェンジはあるものの、同じ型番が長期間製造されており、故障が発生した際も交換パーツなども長く保持している傾向が強いです。

ヨーロッパのメーカー

ヨーロッパのメーカーは日本人から見ると比較的高額な価格帯です。

ヨーロッパの有名メーカーであるアクシス(Axis)は、2018年時点で事業展開は世界50か国程になり、販売している国の数は179か国にも上ります。
従来のアナログ式カメラではなく、LANケーブルで繋がるIPカメラを1996年に世界で初めて開発したメーカーとして有名です。
2015年に日本のキャノンが買収したため、日本においてアクシスのカメラを見かける機会が増えてきています。

アジアのメーカー

アジア圏では中国の他に韓国・台湾も有名で、価格帯は安い傾向にあります。

韓国製の電子機器は、政府の政策として後押ししていることもあり、高性能ながら安価な製品が多いのが特徴です。メーカーとしては有名なサムスン(サムスンテックウィン)と聞くと馴染みがあるかもしれませんが2014年にハンファグループに変わりハンファテックウィンとなりました。

台湾の有名メーカーとしてはビボテック(VIVOTEK)が挙げられます。2000年に設立されて日本を含む80か国以上に展開しています。

そして中国ですが、先程お伝えしたように世界ランキングでは中国企業が上位にランクインしています。
有名なハイクビジョンやダーファは高品質かつ低価格なため、中国メーカーが世界トップレベルの技術力や販売力を有しています。

中国では至る所に監視カメラが設置されており、世界の監視カメラの半数は中国にあると言われるほどです。
中国の方からすると「それだけ国が発展している証拠」とあまり気にしていない様子も見受けられます。
ではなぜ、中国が監視カメラ大国になったのか。それは中国が国家事業として行っていることが要因として挙げられます。
中国では1.7億台の監視カメラが街頭に設置されていると言われていて、監視カメラのネットワークプロジェクト「天網工程」が進んでいます。(2018年末の日本の街頭防犯カメラ設置台数:1912台)
これは2015年には発表されたもので、防犯カメラのネットワーク化を2020年までに中国全土に完成する目標が掲げられました。この監視システムは市民の顔が防犯カメラに1秒映るだけで顔認識検索が可能で、画像データと身分登録証のデータを照らし合わせ、個人の特定するシステムです。

このような大規模な指針を進められるのも中国政府が防犯カメラメーカーを国有企業としてかかえているからです。
国全体で監視カメラの普及を進めているという状況で、監視カメラ大国として国内外にシェアを広げ、世界中に販売網を広げております。

なぜ専門会社を選ぶのが良いのか

今やネット通販などで安価に防犯カメラを購入できることから自治体や企業、店舗に限らず個人でも防犯カメラを設置するケースは増えつつあります。お手軽に購入できるようになり普及した半面、まだまだ防犯カメラに関する情報が少なく、また専門的な部分が多いため購入後・導入後に「こんなはずじゃなかった。」が多く発生しており、当社にもご相談のお電話をいただくことがあります。

今やスマートフォンをご所有されている方がほとんどかと思いますが、毎日のように使っているスマートフォンであっても、機能の全てを把握するのは難しいと思います。
しかし、少し調べれば検索すればたくさん情報があり、やりたい操作や性能について知ることができます。

では、防犯カメラはどうでしょうか。インターネットや本に防犯カメラについて詳しく書かれているものはまだまだ少なく感じます。情報を自ら入手することが困難で、購入を検討する場合にどれを選んだら良いか分からないという方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
調べてもよくわからないから、わかりやすい「価格」で比較をし、結果値段が安いネットショッピングで買おうと考えるのは当然のことだと思います。

ネット購入は製品本体を見ることもなく、自身で製品を選択しなければならない為、「思っていたのと違う」というズレが生じます。
買った服のサイズが違う、色合いが思っていたのと違う・・・そんな経験がネットショッピングを利用されたことのある方には一度はあると思います。
また、防犯カメラは購入後に設置工事や設定が必要であり、設置方法や設定内容は施設によって異なりますので、限られた情報しか記載されていないネット上で購入すると、問題解決できない製品だったり、使用に必要なものが含まれていなかったりするので買い直しが発生するといったリスクが発生します。

防犯カメラの耐久年数はおよそ5年と言われ、長期の製品利用になります。すぐ壊れてしまう、使い物にならないでは、たとえ安く導入しても無駄になってしまいます。

防犯カメラはその性質上、毎日安定して運用することが大切な設備です。末永くお付き合いさせていただけるよう、弊社は独自のサービス「防犯カメラのサブスク」も展開しております。

まずはお問い合わせください

DMJサブスクリプションサービスは「守るものがある全ての人に、もっと気軽に安心してご利用いただきたい」という想いから開発した他社にはないサービスです。

「防犯カメラを導入したい」や「台数を増やしたい」と考えている方は設置を断念し、先延ばしてしまうのではなく、まずはご相談から防犯カメラのことはデジタルマックスジャパンにお問い合わせください。

お問い合わせはこちら

まとめ

防犯カメラの必要性としては犯罪の証拠を収めるだけではなく、犯罪の抑止、時間・コストの削減、意識改革の3つが挙げられる

業界・メーカーについては、世界市場を見てみると中国メーカーが世界を牽引している

ネットでも購入できる防犯カメラ でも本当に自分の悩みを解決できないと無駄になってしまうため製品か見極めが難しい場合はぜひお問い合わせください。

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