防犯カメラには様々な種類があり、その中でもPTZカメラは多機能で、1台で様々な利用ができます。
今回はPTZカメラがどのようなカメラで、どのようなシーンで活用されているのかをご紹介いたします。
そもそもなぜPTZと呼ばれるのか?その特徴は?
防犯カメラは主に筒状のバレットタイプ、半球状のドームタイプなどのように形状による名称が分類されていますが、PTZタイプは半球状のドームタイプもあれば、電球のような形もあります。
では、なぜPTZと呼ばれるかというとカメラの機能・性能が由来しています。
PTZとは、Pan(パン)、Tilt(チルト・ティルト)、Zoom(ズーム)の頭文字をとったものです。
Panは「Panoramic View」の省略形で、カメラを左右に回転させることで、水平移動を意味します。
Tiltは「傾き」を意味し、カメラを上下に動かすことを指します。
Zoomは映像の「拡大・縮小」ができる機能です。
また、PanとTiltだけができるPTカメラも存在します。
専用のコントローラーまたはレコーダー上のマウス操作で自由に撮影したい範囲を変更できます。
また、ズームも2倍~15倍以上の光学ズームが可能なため、広大な敷地を一台のPTZカメラを動かして映像を確認することができます。予めパターンを登録することで、人の手で操作をしなくても指定した方向の撮影を自動で変更するができる機種もあります。
活用シーン① テーマパークや動物園における利用
広大な敷地を有するテーマパークでは迷子のトラブルが発生します。館内放送で迷子を捜す方法が一般的ですが、場合によっては放送の内容を理解できないほど小さい子どもがはぐれてしまっているケースもあるでしょう。
テーマパーク内に防犯カメラを取り付ければ、はぐれた瞬間やその後の動向を映像で確認できます。
さらにPTZカメラであれば、スタッフが複数人で探すより一人のスタッフがPTZを動かしてテーマパーク内を探すことができます。
また、動物園においては遠距離からズームした映像を施設などで写すことで警戒心の強い動物も自然に近い姿を来場者に見せることができます。
活用シーン② 自然や災害対策における利用
テレビ番組の天気予報などにみられるお天気カメラとして活用されます。建物の屋上に設置し、カメラを操作することで、雲の発達状況や雨雲の動向を確認することができます。
また、豪雨などによる洪水や高潮対策として海岸や河川の水位チェックに使用されます。カメラを操作することでリアルタイムでの状況確認が可能となります。
活用シーン③ 工事現場の安全管理における利用
工事現場において何よりも大切なのが安全対策であり、現場の責任者は無事故で滞りなく工事が行えるように監督する責任があります。
ヘルメットは装着しているか、安全帯を装着しているか、PTZカメラを操作することで全体を現場事務所でモニタリングすることができます。
また、インターネット回線を用いてスマホやPCから遠隔監視をして、現場によらずとも複数の現場を確認することで業務効率化に繋がり、時間短縮などの効果が見込めます。
PTZカメラはカメラを上下左右に動かし、ズームすることで、360°どこでもカメラを動かすことができますが、当然カメラを向けていない場所を映すことができません。
そして、パン・チルト・ズームを可能にするために複雑なレンズ機構やモーターが搭載されているので、防犯カメラ本体が大型になり、価格も通常の防犯カメラと比較すると高額となります。
製品本体も重くなるので設置個所の壁や天井の耐荷重も配慮する必要があります。
また、最大消費電力も通常の防犯カメラより多いため、レコーダーやPoEHUB(PoEスイッチングハブ)から給電を行う場合は、供給電力や対応する規格を確認する必要があります。過剰な給電あるいは給電不足はカメラ内部の稼働パーツに損傷を与え、正常に作動しなくなる恐れがあります。
PTZは様々なシーンで活用することができますが、操作方法や設定、考慮すべき点が複雑化しますので、購入前にまず要望などをセキュリティ専門会社へ相談しましょう。
まとめ
・PTZとはPan(水平移動) Tilt(上下移動) Zoom(拡大)の略称
・専用のコントローラーやレコーダーあるいはインターネット回線による遠隔からのカメラ操作が可能
・広い敷地や自然災害の監視、工事現場の管理などさまざまなシーンで活用できる
・多機能な分、設置位置の耐荷重や電源などの技術的に問題が無いかきちんと確認が必要
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