車を守るために防犯カメラを設置する際に注意しておくこと

車を守るために防犯カメラを設置する際に注意しておくこと

車を所有するには車両代はもちろんのこと、駐車場代、ガソリン代、保険代、車検費用、自動車税などの維持経費がかかり、経済的な余裕がない若者の車離れの傾向が顕著になってきている昨今。
それでも「日常生活には欠かせない」、「運転・ドライブが好き」、「カーシェアにはない憧れの車を運転したい」などの理由で、単なる移動手段としての側面だけではなく、所有することにこだわっている方も多くいらっしゃいます。そんな思い入れのある車にイタズラをされたり、ぶつけられてへこんでしまったり、盗難の被害にあったりしたらショックが大きく、原因を追究したいものです。

警視庁の犯罪統計資料によると2020年の車の盗難認知件数は5,000件以上あり、盗難件数自体は年々下がっていますが、決して少なくない数だと言えるでしょう。
人気の車種は1位が“ランクル”こと「トヨタ ランドクルーザー」、2位が「トヨタ プリウス」と「レクサスLX」、4位「トヨタ レクサス LS」、5位「トヨタ クラウン」と続きます。総販売台数が多いことや高額の車両が狙われやすい傾向にあるようです。

今回は愛着のある車を守るために防犯カメラをどう活用すればいいのかをご紹介します。

車の中に防犯カメラを設置するのはおすすめしません

車の防犯対策として車載カメラの設置を考える方もいらっしゃいますが、車内の様子や周囲の安全確認の把握に適したカメラだと言えます。令和2年6月10日に公布された道路交通法の一部を改正する法律により罰則が創設された「あおり運転(妨害運転)」には有効な手段となりますが、車自体を守るためには、おすすめしない理由がいくつかありますので、以下で解説していきます。

理由①証拠映像を収めにくい

例えば、駐車場に車を停めていた際に、誰かに傷つけられる場合を考えてみましょう。
車内にあるカメラで車両全体を映像で収めることは難しく、車に傷をつける犯人の手元が映像に残っていなければ、証拠としては成り立たなくなってしまいます。また、盗難の場合も、車載カメラごと盗まれてしまいますね。
気づかれにくい小型カメラを設置し、仮にスマートフォンなどで遠隔で防犯カメラ映像を確認できるような仕組みにしていたとしても、車の盗難を企てるような犯人はそういった対策も熟知しており、すぐに壊され、防犯カメラを設置した意味をなさなくなってしまいます。

理由②電源の問題

車内に防犯カメラを設置する際に防犯カメラの電源をどこから取るのかが問題になります。
防犯カメラの電源問題を解決する方法としては、乾電池式の防犯カメラやポータブルのバッテリーを車内に持ち込むことが考えられますが、いざという時に電池切れになってしまっていたら証拠の映像を残すことができなくなるので、防犯対策としては不十分です。

理由③録画映像の保存方法の問題

車載カメラの録画方法はカメラ本体に搭載できるSDカード内に保存するタイプが多く、防犯カメラの設定とSDカードの容量にもよりますが、24時間監視をしていた場合、保存できる期間は1週間程度です。被害に気付いた時点でその期間を過ぎていた場合は上書きされてしまいますので、証拠は消えてしまいます。
また、SDカード自体も1週間単位での上書きを繰り返すことで劣化が進みやすくなります。

車を守るためには駐車場への防犯カメラの設置がおすすめ

車のイタズラ対策・車上荒らし対策・盗難対策には駐車場や車庫に防犯カメラを設置することが有効です。
防犯ステッカーを一緒に掲示し、防犯カメラの存在をアピールすることで、犯罪の早期発見・抑止効果が得られます。
では、次に実際にどういった設置例があるのかいくつかご紹介します。

屋外駐車場への防犯カメラの設置

屋外駐車場には、既存の外灯に取り付けたり、ポールの高い位置に防犯カメラを設置することで、駐車場全体を見渡せ、死角がないように、また犯人が簡単には壊せないような設計をします。

実例として、ポールに防犯カメラと防水対応の収納盤を設置、その中に録画機(レコーダー)を格納して、有事の際にはその場で録画映像を確認可能な駐車場もあります。遠隔監視システムを採用してスマートフォンやPCから映像を確認できるようにして運用している方もいらっしゃいます。

屋内駐車場への防犯カメラの設置

屋内の駐車場に防犯カメラを設置する場合、天井や壁面に防犯カメラを設置できます。
屋外駐車場のケースと異なり、防犯カメラの設置場所の自由が利きますので、死角をつくらずに設置しやすくなります。

実例として、防犯カメラからの接続線を管理事務所まで引き、録画機とモニターを設置することで駐車場の様子を確認することもできます。

まとめ

今回の要点はこちらです。
車の中に防犯カメラを設置することは、設置環境・電源・録画方法の観点からおすすめできません。
車をとめている駐車場や車庫に防犯カメラを設置し、24時間監視するのが効果的です。

車は所有者にとって大事な資産になりますので、悪意から守るためにもセキュリティ対策をしっかり行いましょう。

当社はセキュリティ専門会社です。防犯カメラの導入でお困りの際はぜひお問い合わせください。

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